仏壇全体に蒔絵(高蒔絵)が描かれ、それが金具と金箔の美しさと溶け合って他の産地に見られない特有の趣を醸し出しています。
また、独自技法の肘木組みによって造られる空殿がよく見えるように細工された弓長押も飯山仏壇の特徴のひとつです。
桧、欅、朴、桂、ひめこ松などが使われており、厚い木をふんだんに使用するので、飯山仏壇は重厚な仕上がりとなっています。
「肘木組物」により造られた飯山仏壇独特の技法です。肘木を引き抜くと組物が分解できるので「せんたく」が可能です。
長押が弓型をしていることから弓長押と呼ばれ、飯山仏壇独特の「肘木組み宮殿」がよく見えるように考案されました。
下塗り・研ぎ、中塗り・研ぎを行い、本漆による花塗り、または呂色塗りを行います。
銅または真鍮板を用い、さまざまなたがねを使い、複雑な模様を刻みます。
蒔絵に立体感をもたせるために考え出された技法で、貝の粉を使った胡粉で盛り上げ漆を塗り、金粉で仕上げます。
漆を接着剤として用います。
箔仕上げと、金粉仕上げのふたつの方法があります。
すべて手作りによって作られる飯山仏壇は、分解し「せんたく」(部品を洗って再塗装)すれば、新しく蘇り、代々受け継いでお使いいただけます。